蒸留器を使い水蒸気蒸留です。サザンカのしべを取り去り花弁だけにします。
夏の強い日差しや乾燥、寒さの強まる過酷な季節にも負けず、毎年鮮やかな花をつけるサザンカに感動します。花言葉は「困難に打ち克つ」「ひたむき」「理想の恋』そしてピンク色のサザンカは「永遠の愛」です。この垣根に護られて暮らしてきた私には胸が高鳴り、ぐっと心に響く花言葉です。人との出会いは尊いですが、植物との出会いには運命を感じます。サザンカの花の命をいただき、今、この時しか出ない、出せない香りをいただきます。
蒸溜が進み、右側のフロートに抽出された芳香蒸留水からはすでに素晴らしい香りがとどきます。
一方、左ドームのサザンカの花弁の色味がなくなっていきます。ドーム底の蒸留用の水が濃い紫色に変わりました。
今回この色のついた水溶液(蒸留用の水)がとてもきれいな色なので何かに利用できないかと考えます。
芳香蒸留水は180ml抽出しました。 今回は精油の抽出はありませんでした。
バラは沢山の花弁からほんのわずかしか精油は取れません。サザンカも沢山の量ががあってこそ精油が抽出されるのかもしれません。芳香蒸留水でサザンカの隠れた香りを見つける、ちょっぴり冒険的な楽しさに大満足です。
さて、紫色になった水溶液(蒸留用の水)の利用を考えたいと思います。一方、抽出された芳香蒸留水の香りをさらにグレードアップさせて実用的にしたいとも考えます。
芳香蒸留水100mlはそのまま遮光のスプレー容器へサザンカの香りをとじこめました。残りの80mlは当社のラベンダーエッセンシャルオイル「美しい香り」と中和剤を加えてルームフレグランスをつくりました。一方濃い紫色になった蒸留用の水は染料になるのではないかと考えました。木綿の白いハンカチと白い木綿糸を用意しました。ご覧のようにきれいな紫色に着色中です。
雪国の過酷な季節にも負けずに美しい花を咲かせるサザンカ。例年雪を掃い除けるたびにハラリと散る運命ですが、雪のない今年は時折そそぐ陽射しにとても華やぐサザンカ。精油は抽出できなくてもと芳香蒸留水への関心が高まります。抽出された芳香蒸留水から作ったルームフレグランスは素晴らしく良い香りです。その香は、いつもそばに置いておきたい宝物のようです。ラベンダー色に染まった木綿糸からは手毬をつくり、天然素材のチャーミングなデュヒューザ―になります。ラベンダー色のハンカチはテーブルウェア―に。熱を加えることなく水蒸気蒸留の副産物で手軽に手早く染めることができました。手毬とナプキンに精油を忍ばせても色落ちしないのは、共に天然成分である植物の不思議な力なのでしょうか?
『ラベンダーと香りのファンクラブ』が公民館ではじまります。その土地に合った実践的なラベンダーの栽培を楽しみながら、専門家を招いての講習会、ハーブ・クロモジ・ヒバなど芳香植物の香りをオシャレな装飾クラフトと共に楽しんで参りましょう。
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